モナド・リング
リングの中心にモナド ― 円と中心点がある ― のシンボルが見えます。リングには、真に目覚めている人への唯一の戒律-「汝自身を知れ」が、古代ギリシア文字で彫られています。
モナドという用語は、「安定している」という意味のギリシア語”Menein”と、「同一性」という意味の”Monas”というギリシア語に由来しています。古代のギリシア人は、モナド ― ベース、本質、基盤、建築業者 ― と呼びました。
古代のピタゴラス学派は、中心なしでは何も存在することができず、中心のまわりに存在が生じてくると思っていました。中心は、掴んだり、理解されることができないけれど、そこから広がりができ、円になることができる源泉です。
モナドと他の数との関係は隠喩的に見ることができます。1つの数に掛けても割っても同じままでいられます。そう、モナドは存在するすべてのもののアイデンティティとして存在し続けるのです。
古代の哲学者がこれに気がついたとき、彼らは一つまたは統一の状態がいかにして多数になるのか、不思議に思いました。
その答えは、「省察として」でした。
モナドは、種の生命、花の生命、果実の生命が生じる最初の創造の段階であり、創造そのもののパターンです。
「汝自身を知れ」という諺とモナドのシンボルは、人間各個体の内部に存在する「一つのもの」の創造と、創造と生命を通してそれ自体を経験するということの、隠された秘密を表しています。